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タイトルヨミ
チョウサ ノンコーディング RNA ニヨル センショクタイ ドメイン レベル ノ イデンシ ハツゲン セイギョ
タイトル別表記
長鎖非コードRNA による染色体ドメインレベルの遺伝子発現制御
著者
砂村 直洋 鳥取大学大学院医学系研究科機能再生医科学専攻遺伝機能工学部門/鳥取大学染色体工学研究センター
久郷 裕之 鳥取大学大学院医学系研究科機能再生医科学専攻遺伝機能工学部門/鳥取大学染色体工学研究センター 研究者総覧 KAKEN
キーワード
長鎖非コードRNA
XIST
KCNQ1OT1/LIT1
X染色体不活性化
染色体
遺伝子発現制御
抄録
 ヒトゲノムの解読により, タンパクをコードするmRNAは全RNAのわずか1.5%に過ぎず, 残りの98%はタンパクをコードしていない非コードRNA(non-coding RNA: ncRNA)で占めていることが明らかとなった. それに加え, 近年, ENCODEプロジェクトにおいて, 長鎖非コードRNA(long non-coding RNA: lncRNA)は, ヒトの〜9000ものゲノム領域から転写されていた1). これまでlncRNAには, がん抑制遺伝子Ink4遺伝子座の発現制御に関わるANRIL, ゲノムインプリンティングに関わるKCNQ1OT1/LIT1, Air, HOX遺伝子の転写抑制に関わるHOTAIRなどが知られている. 最近では, 代謝の再プログラミング化に関与するlncRNAとしてlincRNA-p21が見出された. このように, lncRNAもまた機能性RNAとして様々な生体制御機構に重要な役割を担っている. 本稿では, lncRNAの中でもクロマチン上に集積(コーティング)することで染色体全体あるいは, 局所的にヘテロクロマチン化を誘導するユニークな遺伝子発現制御に関わるXistおよびKCNQ1OT1/LIT1に着目し, 最新の知見から遺伝子発現制御や疾患との関わりについて考察する.
出版者
学研メディカル秀潤社
資料タイプ
学術雑誌論文
ISSN
0287-3796
書誌ID
AN00069897
掲載誌名
細胞工学
最新掲載誌名
細胞工学
34
1
開始ページ
14
終了ページ
23
発行日
2015
著者版フラグ
著者版
著作権表記
注があるものを除き、この著作物は日本国著作権法により保護されています。 / This work is protected under Japanese Copyright Law unless otherwise noted.
掲載情報
細胞工学. 2015, 34(1), 14-23
部局名
医学部・医学系研究科・医学部附属病院
言語
日本語