@article{oai:repository.lib.tottori-u.ac.jp:00000984, author = {柴原, 貞夫 and 椎名, 健 and 田屋, 恵子 and Shibahara, Sadao and Shiina, Ken and Taya, Keiko}, issue = {1}, journal = {鳥取大学教育学部研究報告. 教育科学, The journal of the Faculty of Education. Educational science}, month = {Jul}, note = {最初に、ひらがなをランダムに配置した刺激を瞬間提示し、知覚範囲と記憶範囲を測定した。この際、両者を直接比較できるように、それぞれの測定に同一刺激材料を用い、同一被験者に対して実験を行った。その結果、知覚範囲を8.9個、記憶範囲は3.3文字であった。さらに、刺激の位置別に記憶範囲に入った文字を調べてみると、上方が下方に比してよく記憶されたことが示され、左右差は小さく、やや左側がよく想起されがちであった。次に、枠を設けて、ひらがなを枠の内部と外部に配置した。これを枠の無い刺激と比較することにより、枠の効果が群化の働きをするのか、注意の焦点化をもたらすことになるのかを検討した。その結果、群化の働きとしては現れず、枠の内部に注意を焦点化するものとして効果が認められた。特に、記憶範囲の位置別データを分析することによりこれが示された。 最後に、知覚範囲についても位置別のぶんせきができるように、確認された位置を〇印で記入するか(知覚範囲の実験)、確認された文字を各々の位置に記入する(記憶範囲)という描画再生法によって報告させることにより、枠の効果を調べた。その結果、記憶範囲については枠の有無に括らず中心有意傾向が認められたが、これはスクリーン視野の広さに比べて観察距離が短すぎる位置にも被験者がいたため、一瞬に文字内容まで把握し得る領域は刺激の中央部に限定されがちになったためと思われる。それでも、枠ありと枠なし刺激を比べるとき、枠がある条件でこの中心有意傾向はより明瞭である。また、知覚範囲の場合には、枠がある時だけに中心有意傾向が生じている。文字の内容は無視し位置だけを見ようとする構えは枠なし条件では広い範囲の視野に注意を配分できるが、枠ありの条件では、注意が枠内に焦点化してしまうことを示唆している。 また、正答を位置ごとに調べることにより、枠の内部で正答率が高くなり、周辺で低くなることが示された他、周辺部から内部へ移動して答えられる位置誤反応が多いということから、枠の効果は群化を助けて記憶範囲と知覚範囲を増大させるようには現れず、注意の焦点化を助けるように作用することがわかった。 最後に、被験者として実験に協力してくれた教養部ならびに教育学部のみなさん、共に実験者として協力いただいた教育学部卒業生の山田絹子、広瀬千鶴に感謝の辞を述べたい。}, pages = {121--148}, title = {知覚範囲と記憶範囲における注意の配分に関する基礎的研究}, volume = {22}, year = {1980}, yomi = {シバハラ, サダオ and シイナ, ケン and タヤ, ケイコ and シバハラ, サダオ and シイナ, ケン and タヤ, ケイコ} }